ビオトープづくり

東京・港区立青山小学校は、ビルの谷間にあります。こんな都心にビオトープがつくれるの!?いいえ、都心だからこそつくるんです。そもそもビオトープって何?から始まって、最後にはビオトープが完成しちゃいますよ。

人間でなく、生物に評価してもらう世界

ビオトープってご存知ですか? 私がそれまでイメージしていたのは、水の中に生き物がいて、水草が生えていて、人間がエサやりをしなくても維持できる箱庭のようなものでした。手がかからずに楽しめる、自然のミニチュアなのだろうと。

それが昨年12月のエコプロダクツ展取材で本質的なことを教わって衝撃を受けます。人と自然の研究所代表・野口さんの、このお話です。

「ビオトープをつくるのは、一見、ガーデニングや造園に近いと思われるかもしれません。でも、まったく別物なんです。庭園は、人間が見た目の美しさで評価するものですよね。ビオトープは、そこにどんな種類の野生生物が生息できるか、つまり、生き物に環境を評価してもらう世界なんです。」

ヤゴ
ヤゴの種類が多様なほど、多様性の高いビオトープというわけ。ちなみにビオ=生物、トープ=場所。

写真やヤゴを見せていただいて納得。これ、どうにか自分の目でも確かめられないだろうか。春は園芸シーズンだし...。そう思ってご相談したところ「ちょうど今度、青山小でビオトープをつくるんですよ。新しくつくるのは珍しい機会ですから、ぜひ」とのこと。わーい! あれ、でもいま青山小っておっしゃいました!? そんな都心で!?

都心でこそ実現させたい、点から面へ

じつはこの青山小でのビオトープづくりには、面白い背景があります。

●青山商店会連合会
2009年、青山まつりのイベントで「エコを謳ったイベントが増えているけれど、青山では"本物"をやりたい」と考えた。それが「ビオトープワークショップ@青山まつり」として実現、好評を博した。

●港区立青山小学校
校内でたくさんの生物・植物を育て、環境教育に力を入れて継続的に取り組んでいる。青山まつりでのビオトープワークショップにも協力。

●株式会社リコー
10年前から生物多様性保全活動に取り組み、社員を対象とする研修制度「環境ボランティアリーダー養成プログラム」を展開している。とくに近年は都会でも環境ボランティア活動ができるように、研修内容の見直しを行った。

●人と自然の研究所
青山まつりでのワークショップや、株式会社リコーの自然教室に協力。世田谷区の小学校8校でもビオトープをつくり、生物が周囲のビオトープに移動して生息範囲を広げている。

このように、地域の商店街・小学校、企業、そしてプロのビオトープ管理士の4者が協力し合ったプロジェクトなんです。

また、青山小の周辺には青山霊園、神宮外苑、赤坂御用地、さらには明治神宮や皇居など、緑の豊かな場所がありますが、そのあいだを国道246が分断するように走っています。この246を、青山小学校にビオトープをつくることによって、生物がわたっていけるのではないか。点在していた生き物のネットワークがつながって、より広い面にできるのではないか。そう考えると、都心だからこそビオトープをつくる意義があるわけです。

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コメント

  1. いいですねぇ!
    ぜひ参加したいです!
    狭いベランダでも、スズメやメジロが来るのはうれしいですからねぇ・・

  2. >カオールさま

    こんにちは。コメントありがとうございます。

    「本当のビオトープってこういうことなんだ」と私も目から鱗でした。
    なかなかこういう機会ってないんですよね。
    夏の続編もぜひご覧いただければと思います!

    小鳥が遊びに来るベランダも素敵です。
    生き物を身近に感じたいというのは、一種の本能なのかもしれませんね。

  3. 校(にわ)の名に負う青山は~♪ 校歌です。
    青小やるなあ!100年以上の歴史があるんですよ。
    ・・・・とOBから一言。

    実家の庭に小さな池があり、毎年このころウグイスが来てました。
    ビオトープにウグイスが戻ることを願います。

  4. >通りすがりさま
    こんにちは。卒業生でいらっしゃるのですね!
    記事には書きませんでしたが
    青山小はICT教育でも全国有数の推進校だと伺いました。
    校庭の周囲の柵にぐるりとペットボトル花壇の花が咲き
    素敵な小学校でした。
    本当に、ウグイスが戻るといいですよね。
    コメントありがとうございます。

  5. はじめまして
    今日ぶらりと散歩をしていたら青山祭りがやっいて、そこで青山小学校で育てられためだかとヤゴに会いました。
    子供はどうしても都会で育つせいで生き物にじかに接することが少ないのですが、今日はとても刺激的だったようで、今まで怖かった生き物が身近に感じられたようです。
    こういった取り組みは子供を通して親も感動するんですね**
    こちらの地域にもこういった活動があればいいなぁと思いました。

  6. >こぎくさま

    こんにちは。青山祭りにいらっしゃったのですね!
    お子さまが生き物に親しめたようで、よかったです。
    この記事は検索して辿り着かれたのでしょうか。
    ちなみに、このあと7月までの成長の様子もリポートしています。
    もしよかったら、こちらもご覧になってくださいね。

    「冬につくった、あのビオトープはどうなった!?」
    http://chikyu-no-cocolo.cocolog-nifty.com/life/2010/08/post-493f.html

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