ロケットストーブに改造だ!?

例えば市販されている鋳鉄製の薪ストーブなどは、薪から発生したガスを完全燃焼するように二次燃焼室が備えられており、煙は出にくくなっています。よく乾いた薪を使うのは当然として、高級薪ストーブ並みの性能を時計型薪ストーブに求めるのは、無理があるのか…?

そんなことを思っていた矢先、「時計型薪ストーブを使ってロケットストーブを作った!」という話を小耳にはさみました。ロケットストーブ? なんだそれは。調べてみると、ちまたで密かなブームになっているというではありませんか。

持続可能なライフスタイルをテーマに長野県内で活動する市民グループ「わ!ながの」では今年1月、時計型薪ストーブを改造した小型ロケットストーブのワークショップを実施。会員の小田切隆一さんに話をききました。

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「わ!ながの」のロケットストーブ・ワークショップの様子 ※

「長野は寒い土地柄、冬場に暖房費がかかるので、薪ストーブへの需要があります。でも住宅地で薪ストーブを使う時、気になるのが煙。カラマツなど油分の多い樹種は薪に使うと煙やススが出てしまいます。

ロケットストーブは高価な薪ストーブが備える二次燃焼機能を、『燃焼トンネル』と『ヒートライザー』という構造で実現でき、しかもレンガなどを使って安くカンタンに自作できるのが大きな特徴です。ワークショップでも1時間くらいで出来ちゃいましたよ」

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ロケットストーブの構造。まずバーントンネルで燃焼し、次にヒートライザーで二次燃焼。ヒートライザーの立ち上がりで上昇気流をおこし、焚き口から空気を引き込む仕組みだ ※

何でもロケットという名前は、燃焼する際に焚き口から勢いよく空気を吸い込み「ゴーッ」とロケットみたいな音を立てるからだとか。完全燃焼するので煙もほとんど出ないのだそうです。

地域経済も活性化!?

なるほどー。安く作れて煙も出ないとはロケットストーブ、なかなかのスグレモノです。しかしロケットストーブの効用はそれだけではない、と小田切さんは言います。

「従来の暖房は石油や電気でまかなっていますが、石油などのエネルギー源を海外に頼っている日本では、暖房に使うお金が地域に落ちない仕組みです。ここ長野でも、かつては山村が薪を供給し、それを町が消費することで地域がつながっていたのですが、今ではそれがなくなってお互いが無関心となり、どちらも疲弊しています。

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製作中のロケットストーブ。
レンガを並べてバーントンネル、ヒートライザーを構成 ※

冬場の燃料として薪の消費が増えれば、地域の外に流れていたお金が地域の中で回るようになります。エネルギーの地産地消になりますし、地域経済の活性化、山村の復活にもつながる。ロケットストーブにはそんな可能性もあると思っているんですよ」

聞くところによると、日本が1年間に輸入する原油の金額は9兆円近くにも上るそう。つまり、それだけのお金が海外に流れている計算です。もちろん、すべてが暖房や発電に使われるわけではありませんが、その一部分だけでも薪に取って代われば、地域にお金が入ってきますし、CO2の排出も減ることになります。

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【左】ロケットストーブに着火! ※
【右】別のロケットストーブで。煙がほとんど出ない ※

北アフリカ・中東情勢の不安定化でガソリン価格も高騰している昨今ですが、ロケットストーブを使えば少しは安心な未来が手に入るかも? 今住んでいる借家の暖房用に据え付けるには少々ハードルが高いとも感じる筆者ですが、まずは時計型薪ストーブのロケットストーブ化にチャレンジしてみようと思うのでした。

※写真提供:わ!ながの

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コメント

  1. はじめまして やまき です。
    この冬から ロケットストーブに出会えて楽しい週末を過ごしています。
    ペール缶で作りましたが、時計型ストーブでロケスト作りを見つけました。
    ぜひぜひ 作り方の内容を教えてほしいのですが、、
    自宅で楽しく冬が過ごせるようにと かみさんとふたり 話している今日この頃です。
    自宅はオール電化ですが、納屋でこそこそ 昭和の時代に思いをはせています。
    よろしく お願いします。

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