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2012年4月13日〜15日の3日間、東京・晴海で「大江戸左官祭り」が開催された。ネーミングも素敵なこのイベントは、現役の左官職人が全国から東京(=江戸)に集結して、左官業界の"今"を伝える試み。パンフレットにある浮世絵の「前代未聞!」の文字に心を踊らせつつ、参加してきました。

左官ってどんな仕事?

左官とは、建物の壁や天井、塀などに鏝(こて)を使って土や漆喰を塗り、仕上げをする職業のこと。古くは奈良時代頃から活躍したといわれ、これまで日本家屋の仕上げには欠かせない職種として広く使われてきたという。

使う土壁の材料は、いたってシンプル。粘土質の土に、砂、スサと呼ばれる藁や麻などの繊維、糊、水。土は昔からその地方にあるものを採取して使うのが主流、つまり地産地消。しかも一度使った壁土は建物を壊すときにも残して砕いておけば、別の建物の壁に何度も再利用でき、最終的には地球の表土に還る、というパワフルな素材なのです。

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日本各地で採れた土で作られた土壁サンプル。地方ごとにこんなにも色が違うことに驚き!左2列の緑やピンク色の土は今はほとんど採れない稀少性の高いもの

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日本各地の土(ガラス瓶)とスサ(手前の袋)のサンプル[上下写真ともに富澤建材株式会社販売ブースを撮影]

土という原始的な素材と向き合いながら1400年もの間脈々と受け継がれてきた左官文化、ところがほんのここ数十年で、時代の波に翻弄されてしまうことに。

住宅の様式が変わってきたことや、建設の工期短縮化に重点が置かれるようになったことから、新しくできた他の素材が台頭。たとえば、内装にはビニルクロス、外壁はサイディングパネルなどの"乾式工法"の素材が使われるようになっていったのです。

というのも、左官工事の"湿式工法"では、作業時に水を使い、その後乾燥させて素材を固める時間を取らなくてはならず、また何度も乾かしては塗ることを繰り返す必要がある。乾式工法に比べて時間がかかることから段々と敬遠されるようになり、職人の数も最盛期に比べて1/3まで減少していってしまったのです......。

しかしながらここ最近、左官界に再度転機が到来。シックハウス問題が知られるようになったことから、土や漆喰、珪藻土などの自然素材を使用した壁に注目が集まってきたのです。調湿機能、消臭機能にもすぐれ、また手仕事ならではの仕上げの味わいもあり、健康や環境への配慮から素材をちゃんと選びたいと思っている一般の方々からの支持が増えてきているのとのこと。

そこで、さらなる左官の魅力を知ってもらうべく、全国各地の左官職人が集まって知恵を絞り、今回のイベントである「大江戸左官祭り」が開催されることとなったというわけです。それではいざ会場へ!

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「大江戸左官祭り」会場入り口。雨の中たくさんの人が詰めかけていました!

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