bikkuri00.jpg

炊飯器も圧力鍋も使わない、米を水に浸けておく必要もない。わずか1時間で玄米が食べれる“びっくり炊き”とは?

イザという時に大活躍の時短ワザ。

炊飯器が楽ちん、圧力鍋ならモチモチ、いや土鍋がおいしい。玄米を炊く方法は家庭によっていろいろですが、今回ご紹介するのは、米どころ秋田に伝わる“びっくり炊き”。水に浸けることなく、すぐに炊きはじめることができる便利な炊飯術です。カレーを作り終えた後でライスがないことに気づいてしまった時なんかも、これを知っていれば1時間で何とかなります。

用意するものは土鍋、玄米2合と、いっしょに入れる水(玄米の1.2〜1.8倍の量=432〜648ml)、途中で差し水のように使うびっくり水(こちらは0.8〜1.2倍の量=288〜432ml)。水の量に幅があるのは、多ければやわらかめ、少なければ固めに炊きあがるということ。何度か試せば自分の好みの加減が見つかるはずですが、とりあえず今回は、玄米の1.5倍(540ml)、びっくり水は等倍(360ml)の水量で炊いてみます。

bikkuri01.jpg
災害時を想定して(?)、家にやたらたくさんあるワンカップ(ちょうど1合)を計量カップ代わりに。

まず、玄米を洗います。ふつうの玄米なら、このあと6時間とか1晩とか水に漬けておきますが、“びっくり炊き”の場合は、すぐに炊きはじめちゃってOK。

bikkuri02.jpg
籾殻やほこりが混じっていることもあるので、ちゃんと2、3回洗いこぼした方がいいです。

土鍋に水(540ml)と玄米を入れて、強火にかけました。7、8分ほどで沸騰し、フタの隙間から湯気や泡が出てきたので、吹きこぼれないよう弱火に。

bikkuri03.jpg
フタからジュワジュワあふれてくる泡が消えるまで、じっと我慢。

そのまま弱火で20分。土鍋の泡が消えて、水分があらかたなくなると、ちょっと焦げた匂いの湯気がプーンと立ちのぼってきました。玄米が直火で炒られて弾けはじめ、最初は「ミシッ!ミシシシッ!」みたいな音が、そのうち「ビチッ!ピチチチッ!」という音が、聞こえてきます。

bikkuri04.jpg
表面にずらりと並んだカニ穴は、鍋の中でスムーズに対流が起きて玄米がちゃんと炊けているよ、という証。この時点ですでにおいしそう。

ここで、いよいよ、びっくり水(360ml)の出番。土鍋の中でアツアツになっている玄米を驚かす、冷たい水を投入します。びっくり水って、豆を煮るときは豆の中と外の煮え方を均一にするために入れるもの。麺類を茹でるときは、沸騰して吹きこぼれるのをおさえるために使います。

つまり、同じびっくり水でも役割はいろいろで、玄米の場合はびっくり水によって薄皮(いわゆるヌカ部分)がキュキュッと縮んで弾け、中の白米が露出。その白米がやわらかい食感を生み出し、びっくり水を吸って膨らんでボリュームも増やしちゃうぞ、ということのようです。

bikkuri05.jpg
温度差があるほど効き目がありそうなので、水を冷蔵庫に入れてキンキンに冷やしておきました。

びっくり水にびっくりした玄米がジュワジュワーってものすごい音と湯気を上げて、熱い飛沫が四方八方へ飛び散り……というドラマチックな場面を期待していたのに、現実はとても静かでノーリアクション、こちらがびっくりしてしまうくらい。鍋も玄米も慌てず騒がず、「はいはい、びっくり水さんいらっしゃいましたよ」くらいの事務的な反応でした。何だか寂しいぞ。

bikkuri06.jpg
お願いだから、もっとびっくりしておくれ。

1 2

ピックアップ

tandoor08

楽しい!おいしい!ケータイタンドールの魅力
ケータイタンドールと名付けた調理器具。魚も肉もジューシーに焼き上がるそう!

コメント

  1. こんにちは。
    記事を参考に私も作ってみました。ただし土鍋ではなく横川駅の釜めし駅弁の空容器で。
    炊き上がりの粘りがまだたりないものの、
    白米みたいな炊き方をした時と比べれば、だいぶ食べやすい仕上がりになりました。
    ご教示ありがとうございます。

このページの先頭へ