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秋を代表する七草。キキョウ、ナデシコ、オミナエシ、ススキ、クズ、フジバカマ、ハギ。都会にいると、日常の中でこれらの七草を目にする機会はあまりありません。今年は秋の七草を、野山の中で見たいなぁと調べていたところ、ちょっと変わった場所を見つけました。それが、茶畑の中にある「茶草場(ちゃぐさば)」で、秋の七草が見られるというもの。さて、どんなところなのでしょう。行ってみました。

「静岡の茶草場農法」は世界農業遺産

「茶草場」の紹介を見つけたのは、静岡県掛川市の観光協会のホームページ。静岡県の掛川市、川根本町、島田市、菊川市、牧ノ原市にまたがった地域で、茶畑周辺の「ススキ」や「ササ」などの草地の草を刈って茶畑に利用する伝統的な農法が、2013年に、国際連合食料農業機関(FAO)によって世界農業遺産に認定されたとのこと。その草地を「茶草場」といい、そこには300種以上の植物や固有種、絶滅危惧種なども確認されているそうです。
「茶草場」では、秋の七草を始めとする、茶花となるような野の花も育つということで、早速、秋の七草について問い合わせてみたところ、今回は掛川市の東山にある、いっぷく処で、「茶草場」を見せていただけることに。
掛川の駅からバスで約30分、だんだんとお茶畑が現れる景色を楽しみながら山の方へ向かい、いっぷく処に到着すると、「まあとりあえず一服どうぞ」と、お茶を飲ませてくれました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAここ、いっぷく処では、ちょっとした一休みと、お茶を始めとする地元のお土産を買うこともできます。お店の方が笑顔で迎えてくれて、とてもホッとする場所です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAお茶の製造過程で茶葉を蒸す時間が通常よりも長い深蒸茶。こうした濁った濃い緑色をしているんですね。味には、ほのかな甘味があります。着いて早々、おいしいお茶に、ほっこりしました。

一息つくと、代表の杉山敏志さんが、「茶草場」のことを教えてくれました。
ここでは150年以上前から、高品質なお茶をつくる方法として、斜面のササやススキの草地を年に1度冬の間に刈り込んで、それらを乾燥させた茶草を茶畑の間に敷いて利用するという農法が続けられているそうです。
茶草を茶園に投入することで、土壌の保湿・保温、微生物の繁殖、土留めや土づくり、雑草の抑制、といった効果があり、これらによっておいしいお茶ができるとのこと。
「ここの茶草場を見るとびっくりすると思いますよ、ほんとに急だから。傾斜30度ぐらいありますよ。この山にはカモシカもいるし、カケガワフキバッタという珍しいバッタもいます。野の花も咲いてますよ。まあ、見に行ってみましょうか。」と杉山さん。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAこのあたりの茶畑や茶草場を管理している杉山さん。この後、案内して下さいました。

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コメント

  1. 明季さんのコラムには、いつも心をほっこりさせていだだいています。
    まるで、自分がそこに行ったかのように、疑似体験し五感を刺激させられるような、
    不思議な高揚感を味わえる貴重な機会。
    今回も、花に手を差しのべ触れ合ってきたかのように秋を感じました。
    ありがとう!

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