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大きな家具から小さな道具までつくる、木工の工房「ライス・プロダクト」。四角い布をバッグに瞬時に変身させる木の道具「Furoshiki Patchin(ふろしき ぱっちん)」が好評で、工房の主は一緒に働く人を募集。今年の春から2人で働くことになったと聞いた。親方と職人見習いが働く、2人の様子を見学させていただいた。

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メンバー増員のきっかけ、一瞬でバッグが完成する「魔法の棒」

職業は、「家具製造業」

自身の職業を家具職人でもなくデザイナーでもなく、家具製造業と呼ぶのは、「木工の道」約17年の渡邉重明さん。木工家具の学校を卒業し仲間とユニットを組んで家具づくりをした後、ひとりで工房を切り盛りしてきた。

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1人で約10年工房を経営するのもすごいけど、1人体制では間に合わないからと2人体制になったのもすごい。椅子が小さく見える身長185cmの渡邉さん

「本当に職人というのは、機械のようにたとえば器を何個も何個も、何千個も同じものを作る。木が相手だから、全部同じ力じゃできないし、微妙に入りやすいのもあれば入りにくいのもある。相手によって微妙にかえて、出来上がるものは『より同じ』になる。機械にできない『同じに作る』ってことをしている」

この像に当てはまらないから、「僕は職人じゃないんですよ」と言う。

渡邉さんは、椅子やテーブル・名刺入れなどのオリジナル商品と、依頼を受けてつくる一点モノの特注家具の、2つのラインでものづくりをする。1人での作業が難しい場合は、木工仲間に手伝ってもらい一緒に作業をするそうだ。

風呂敷が一瞬でバッグになる道具は、2013年秋から販売された。渡邉さん曰く「プチブレイク」し、去年は数千本が製造されたという。

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製造されるのを待つパーツ

「2014年はこの道具をずっと一人で作っていたから、『パッチン職人』にはなったと思う(笑)」

「何千個も作ってると『あれ、ここの筋肉ばっかり使ってんな』ってわかることがあって、だからもうちょっと楽なやり方があるんじゃないかな、とか。ミスする箇所も似たような場所だったりするなとか、出てきますね」

何千個もつくってはじめて見えてくることがある世界。奥が深い。

風呂敷の道具ができるまで

オリジナル家具の販売拠点だった都内のインテリアショップ閉店をきっかけに、渡邉さんはオリジナルの商品展開について考えた。

そこで新たに登場したのが、風呂敷をバッグに変身させる木の道具。木に穴をあけて、穴から布を通して持ち手にするというアイデアのバッグだ。長年温めていたけれど、試作品の状態でとまっていたそうだ。

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試作品のひとつ。木そのものが持ち手だった

試作を重ね、木の中に磁石を埋めることで商品が完成した。持ち手としての役割から、バッグの留め具になった。

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磁石が埋め込まれた(※現在とは違う穴の形です)

現在、てぬぐい専門店「かまわぬ」や風呂敷専門店などで販売されている。

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「ライス・プロダクト」をあらわすお米の焼き印

木をカットして穴を開ける行程は、はじめ工房で行っていたが、現在は別の工場に依頼しているという。

「うちの工房にある機械だと穴をあけるのに1本15秒かかるけど、機械が違うと3本で7秒で済む。1本あたり2.5秒くらいで穴があく」

処理能力の高い機械があるからと外注することにしたそうだ。

「1本あたり10秒くらいの差が、1,000個単位で作っていると大きな差ができる」

たしかに3時間の差は大きい。小さい単位では見えないことが、大きな単位では見過ごせないポイントとなる。

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