top

あるイベントで、とても印象的な展示をみることができた。それは東日本大震災で大きなダメージを受けた宮城県石巻市の子どもたちが作った、がれきを利用したオブジェ達なのだが、そこから伝わってきたのは『辛さ』や『悲しみ』ではなく『子どもたちの笑顔』だったのだ。

佐渡島で出会った石巻の『ワタノハスマイル』

私がその展示をみたのは、佐渡島で行われたハローブックスというイベント。昨年このサイトでレポートを書かせていただいたが(こちらの記事)、その2015年版である。

そこで犬飼ともさんというアーティストが、石巻市の渡波(わたのは)小学校の子どもたちの作ったオブジェを『ワタノハスマイル』として展示していたのだ。

01
今年も佐渡島の廃校を利用したイベント、ハローブックスにやってきたよ。

02
ふらっと入った部屋で展示されていたのが、子どもたちが作った愛嬌のあるオブジェたち。しばらく震災関連のものとは知らずに見入ってしまった。

03
このオブジェがすべて震災のガレキで作られたことを知り、ガレキから悲しみしか連想できなかった自分に気が付いた。

避難生活の中で生まれた笑顔とオブジェ

震災関連の展示というと、どうしてもショッキングな内容だったり悲しみの記録が多くなる。それはそれで大切なことなのだが、犬飼さんの展示はまったく別のベクトルを指していて、そこには子どもたちの創造力や生命力が溢れていた。

その材料はすべて震災のガレキであり、これを作ったのが被災した子どもたちにも関わらず、そこに暗い印象はまったくない。圧倒的に明るいのだ。

05
左が犬飼ともさん、右は後で出てくる編集者の金谷仁美さん。

07
オブジェを作ったワタノハの子どもたち。

犬飼ともさんは震災当時に住んでいた山形から被災地へと入り、支援団体と一緒に子どもたちのケアをするボランティア活動に従事。子どもたちや親とのしっかりした信頼関係ができると、ガレキをオブジェにするワークショップをおこなった。

そのときに作ったオブジェがこの『ワタノハスマイル』の展示物であり、犬飼さんによって全国のギャラリーやイベントなどで展示されている。2012年にはイタリアの博物館でも展示され、ワタノハの子どもたちをそこに招いたそうだ。

101
震災直後の渡波小学校。このガレキからワタノハスマイルは生まれた。

100
犬飼さんと仲良しになったワタノハの子どもたち。

102
この子たちの笑顔や想像力が、ワタノハスマイルからダイレクトに伝わってくる。

ガレキなんて一日でも早く撤去すべきものだし、震災や避難所生活は辛い記憶でしかないだろうと、震災で大した被害を受けなった自分は思っていたのだが、犬飼さんのワークショップによってガレキは人の心に響くオブジェとして生まれ変わり、子どもたちには笑顔が生まれ、楽しかった思い出がひとつ心に刻まれたのだ。

そのあたりの話は『yamagata1』というサイトのインタビューに詳しいので、こちらをご参照ください。ほら、何度も同じ話をしてもらうのも悪しね。

104
そのまま映画にできそうな個性あるキャラクターたち。

103
子どもたちの発想力に圧倒される。

1 2 3

ピックアップ

gaienwalk06

新国立競技場がどれほど大きいのかみてきた
新しい競技場をつくらないで、いまある競技場を改修するエコな五輪にしませんか?という思いが高まったようです。

このページの先頭へ